トレーニングは「適切な方法」で実施する必要があると書いてあると、その”方法”とは”適切なフォーム”、”適切な負荷”などをイメージすると思います。
その通りではあるのですが、実際のトレーニングの現場では別の意味が含まれます。
なぜならトレーニングでは多くの方にこのようなことが起こります。
適切なフォーム(100点のフォーム)で出来る自信がない・出来ない
適切なフォームでやらなければならないと意識するのは良いことです。
でも特に運動が苦手で真面目な方は、出来ているのか分からないなどの不安を感じることが少なくないようです。
やっぱり私には無理かも?
結果としてやっぱり私には無理だとなってしまい挫折してしまう可能性があるのが問題です。
でも安心してください。
適切な方法という言葉をもう少し広い意味で捉えてください。
80点を100点に近づけるための努力の仕方(適切な方法)がポイント
適切なフォームで実施することが必要ですが、誰でも最初から100点で出来るわけではありません。
トレーニングとして実施するためのラインを仮に80点とすれば、まずは80点で実施出来ていれば問題ありません。
この点数は70点でも良いのですが、私が使う基準は怪我など体を痛めるリスクが無いことを満たしているフォームです。
ですから、例えば可動域が多少は小さくても最初はOKという意味でもあります。
技術的なコツで点数を直ぐに改善することは出来ない
適切なフォーム=100点を頭では理解しているけれど出来ない場合、多くの場合はコツなどで出来るようになる問題ではありません。なぜなら、体の能力が少しだけ足りないために生じているからです。
100点に近づけるために適切な努力をする
この適切な努力の具体的な方法は、フォームの意識の仕方であったり、回数や重量の設定、別の運動で苦手なところを改善するなどケースバイケースではありますが、このような努力を続けて怪我をせずに100点に近づけていく作業です。
これらを継続し体の能力が改善することで100点のフォームで実施することが可能になります。
80点でOKだから次に進むということではない
ここまでの説明で意図は理解していただけると思いますが、念のために書いておきます。
まず初めは80点でOKですが、だからといって次の課題に進んで良いというわけではありません。
例えば、自分の体重だけでスクワットをしていた人が80点のフォームのまま、次に20kgのバーベルを担ぐなど進めていくことは基本的にはしません。(体力などで対応の仕方は変わりますが、1つずつクリアしていくというのが基本の考え方です)
80点を100点にするための経験が大切だから
初期の段階で80点を100点にするための努力を経験することが大切です。
というのもトレーニングは負荷を少しずつ高めるのが基本ですから、100点で出来るようになったらずっとその負荷でやり続けることはしません。負荷を増やすと、再び80点や90点になり100点には足りない部分が生じます。
また100点にするために努力が必要になりますが、その努力の仕方は前の段階と大きく変わるものではないからです。
まとめ
適切な方法という言葉の捉え方を間違えてしまうと、トレーニングで挫折する可能性を高めてしまいます。
トレーニングは出来ないことを出来るように努力する行為です。
その努力の仕方が適切である、適切に努力が出来ているかが大切であって100点が大切では無いとい点を区別して理解していただけたらと思います。