初回のカウンセリング時に、「全身まんべんなく筋トレしたい」と言われることがあります。
そしてGlimSCパーソナルトレーニングでは「まんべんなく全身を鍛える」ようにプログラムを作成しています。
でも要望される方の「まんべんなく筋トレ」のイメージと「まんべなく全身を鍛える」は違うケースがあるようです。
筋力トレーニングのプログラムの考え方に違いがある
何を基準にプログラムを作成しているかで違いが生まれるようです。
それは、1つ1つの運動をどのような意味で考えているかの違いです。
- 身体を部位別に分ける
- 身体の動作の種類によって分ける
身体を部位別に分ける
どの位細かく分けるかはその方によって違いますが、「胸」「お尻」「ふくらはぎ」「肩」などのよう分け方、もう少し広い範囲だと「上半身」「下半身」「お腹」など、身体の部位ごとに考えて、その部位の筋トレとされている運動を順番におこなうという考えかたです。
分けた部位を全ておこなうこが「全身まんべんなく」というとような考えをされているようです。
そしてこの方法で運動をわけるた場合、その部位の運動ごとに「効いている」という感じがあるかと思います。
動作の種類によって分ける
「押す」運動、「引く」運動のように動きを分けて考えます。細かく分けると、立った姿勢のときの方向で考えて、垂直に「押す」「引く」水平に「押す」「引く」など、どの方向にという要素も入ります。
その上で、「全身」「上半身」「下半身」「お腹」などという要素を考えます。
GlimSCでオザワがトレーニングの指導をさせていただく場合は、基本的にこちらの考えをベースにプログラムを作成しています。
2つの考えでプログラムの役割を考えると
「胸」と「腕の裏側(一般的には二の腕といわれているところ)」を鍛えた考えたとします。
身体を部位別に考えている場合は、2種類の運動が必要かもしれません。
「胸」は「ダンベルフライ」、「二の腕」は「キックバック」のように、運動の種類はこれだけではありませんが、部位ごとの運動を選択するという考えです。
動作の種類で考えている場合は1つの運動で考えることができます。
例えば、「腕立伏せ」は上半身の「押す」と体幹部の「安定を保つ」運動です。
そして、「押す動作」によって「胸」も「二の腕」も同時に鍛えることができる運動です。
(それぞれの分け方もこんな風に考えられるという例です。)
目的や筋トレに充てられる時間などによって変わる選択
この2つの考え方は、どちらかが正しいというものではありません。また片方だけの考えでおこなう必要もありません。2つの要素からその人にどちらの方法があっているかを考えればよいかと思います。
- その人はなぜ筋力トレーニングをするのか
- 筋力トレーニングにどのくらいの時間を使えるのか
この2つは切り離せないのですが、この2つの条件でも簡単に考えてみましょう。
目的で筋力トレーニングを分けてみる
筋トレの目的で、AとBの2つのグループに分けてみます。
グループA
- ボディビルを頂点に、筋肉で身体の見た目を変えたい人
私見ですが、筋肉から考えるわけで主役は筋肉な発想。
グループB
- スポーツや健康維持、向上のための筋力向上
- 「引き締め」や「姿勢」のなどの体形や外見の改善
- 慢性的な腰や膝の不調などの改善
「押し」「引く」などの動きの組み合わせです。
筋トレに使える時間は?
グループA
- 週3回以上。1回あたりの時間も1時間以上
グループB
- 週3回以下。1回あたり1~1.5時間程度
時間はおおよそですが、長時間、高頻度で確保できるか、できないかということです。(かならずしも全ての回がそうでなくても。)
さて、あなたはそれぞれどちらのグループでしょうか?
多くの方は2つともグループBではないでしょうか?
グループAの、「筋肉で身体の見た目を変えたい」と考えていても、コンテストに出るまたそのような身体を目指しているわけではない方も少なくないのではないでしょうか?また、時間についてもグループAに入る方は少ないかと思います。
(後者がグループAの方は、目的がどちらのグループであれ、すでにしっかりトレーニングされているのでこのサイトは読んでいないと思っています。)
グループBの方には動作によって分ける考えかた
GlimSCでパーソナルトレーニングを検討されている方の多くはこちらのグループです。動作によって考える方法のほうがメリットが大きいと思います。(コンテストに出るような身体を作りたい方は違うスタジオを勧めさせていただだいてます。)
身体の筋肉を部位別に考えることを優先しなくても
動作から考えて運動をわけても組みあわせでも、筋肉からみた場合でも「まんべんなく」鍛えることができます。誰でも知っている上半身の「腕立伏せ」と「懸垂」を例に説明してみたいと思います。
「腕立て伏せ」は、上半身の「押す」運動
この運動では、お腹周りなど姿勢を保つための筋肉も必要ですが、主に大胸筋という胸の筋肉が使われます。そして、肩と力コブの裏側(多くの方が二の腕と呼んでいるところ)も使っています。
「懸垂」は、上半身の「引く」運動
この運動では、主に広背筋など背中の筋肉の他に上腕二頭筋という力コブの筋肉も使われます。また、握力も必要ですね。
この2つの運動で「まんべくなく鍛えている」と考えられませんか?
このような運動はある特定の部分だけではなく、広い範囲を鍛えています。ですから、基本的はこうした考えに合う運動を、「上半身」と「下半身」から選択してすすめれば、十分に多くの方の「まんべんなく鍛えたい」を満たすことができます。
最初のほうでも書きましたが、少し細かいことを書くと上半身の「押す」「引く」は、その方向が「水平」「垂直」に分けられます。腕立伏せは「水平に押す」。懸垂は「垂直に引く」。
ですから、あと「垂直に押す」「水平に引く」もバリエーションで入れてあげるとよいですね。
この考えで何種類位の運動になるかというと
1回のトレーニングでは5~6種類の運動でプログラムを作成することが可能です。この考え方で多くの方にとっての1番大きなメリットはトレーニングに必要な時間ではないでしょうか?
トレーニングを続けるために必要な要素の1つが時間的効率
筋力トレーニングのために寝る時間を削っても、飲み会を断ってもトレーニングの時間をつくることができる人はは別ですが、時間が限られている多くの人にとって、こうした考えかたを知っていたくことのメリットは効率がよいことだと思います。また、覚える運動の種類も少なくて済むこともよいと思いませんか?
必要に応じて特定の部位の運動をプラスする
まずはこうした運動の組み合わせで基本的には十分だと考えます。その上で、必要に応じて特定の部位の運動を足すと考えたほうがムダがないかと思います。それは、筋力が弱い部位でも、見た目をよくしたい部位でもその人のも目的にあっていればよいでしょう。
まとめ
特定の部分を鍛える運動より、広い範囲を使う運動は「効く」という感覚が少し弱く感じ場合もあるかもしれません。そのため、効いた気がする運動をおこないたくなる気持ちも分からないわけではありません。でも「腕立伏せ」を2セットおこなったあと、「二の腕」の運動を2セットいれるくらいなら、「腕立伏せ」をきちんと4セットおこなったほうが、多くの方の「まんべんなく鍛えられる。」と満たすと思いますよ。ただ、ここで「胸」はこれ以上鍛えたくないとか、何かその人なりの事情があれば話は別です。
もう1つよくあるおかしな運動の種類の選択として部分やせを意識したケースがあります。私は「二の腕」を引き締めたいから、腕立伏せよりそうした部分にフォーカスした運動をとり入れたくなる気持ちは分かります。でも、そのようなかたの多くは腕をゴツクしたいわけではないですよね?男性で逞しい腕をつくりたい方であればよいのかもしれませんが、「引き締めたい」かたにはお勧めしません。そして部分やせもありませんからメリットは何もありません。
名古屋市昭和区・瑞穂区桜山パーソナルトレーニングスタジオGlimSC