ゴルフは観るだけではなく、自分がプレイするスポーツとして、年齢・性別・レベルを問わず多くの方に親しまれていますね。そしてシミュレーションゴルフのような機器の登場もあってか、名古屋市内でも街中に室内ゴルフ練習場が増えているように見えます。(その一方で広い打ちっぱなしと呼ばれる練習場は減っているのかもしれませんが)
そしてゴルフを上手くなりたい、永く楽しむために、ゴルフの練習以外にジムでのトレーニングをされる方も増えているようです。実際にGlimSCでもアマチュアの方からプロゴルファーまで、ゴルフに為にトレーニングをされている方がみえます。
そのような背景からトレーニングジムでも、”ゴルフ向けのトレーニング”を謳ったところが増えているようです。
ゴルフ向けのトレーニングって何?
ゴルフ向けのトレーニングってどんなトレーニングなのでしょうか?
今回は、そんなゴルフ向けのトレーニングについて考えみましょう。
ゴルフのために何を改善したいのでしょうか?
ゴルフのスイングを改善したい、飛距離を伸ばす・維持したい。
特にそのような目的のために体を作りたい人が、トレーニングに期待されているのは以下のようになるかと思います。
- 体幹を強くしたい(飛距離を伸ばす・スイングがブレない軸が欲しい)
- 股関節や肩甲骨を使えるようになりたい・可動域を増やしたい(飛距離・理想のスイングのため)
- 腰痛など傷害予防、改善したい
- 筋力をつけたい(飛距離を伸ばすため)
まとめると・・・
もっと良いスイングができるようになって、曲がらず、飛距離を伸ばし、体の負担も減らしたい。
そのために、体幹を強くし股関節・肩甲骨の動きを良くしたい。
そしてできれば筋力もつけたい。
ただし、筋力トレーニングは体が硬くなりスイングにネガティブな影響がありそうなので不安。
こんな感じですね。
イメージをトレーニングのジャンルにつなげると
積極的に取組みたいと関心があるのは、以下のようなトレーニングではないでしょうか?
- 体幹トレーニング
- ファンクショナルトレーニング
- ゴルフの動きを模倣できるような器具を使ったトレーニング
バーベルなどを使った筋力トレーニングには不安を感じる
ゴルフは40代以上の方も多いため、筋力維持向上の必要性を感じている方は少ないのですが、同時に一般的にイメージされる筋力トレーニングには「体が硬くなりそう」という不安を感じるようです。
トレーニングの種類の実際はイメージ通りなのか?
色々なトレーニングの種類がありますが、果たしてイメージ通りなのか考えてみましょう。
「体幹トレーニング」と呼ばれる運動を優先して実施する意味はあるの?
体幹トレーニングやファンクショナルトレーニングというなどという色々な器具を使ったトレーニングがあり、その多くが「バランス」「協調性」「可動域」「体幹」「股関節・肩甲骨の」などの聞こえの良い単語で説明されていることが多いと思いますが、それらの運動に優先して取り組む価値があるのでしょうか?
動きには常に筋力が伴う
スポーツでは可動域が大きくても、それを活かす筋力が十分でなければスポーツの動作を向上させるには役に立ちません。体は柔らかくて上手に動かすことが出来れば綺麗なスイングは出来るかもしれませんが、飛距離を伸ばすにはそこに筋力があって困ることはありませんよね?
そう考えると、1部の方には「体幹トレーニング」「ファンクショナルトレーニング」などと呼ばれている運動が、有効かもしれませんが、多くの方が無条件にゴルフ以外の時間を使って優先して実施する価値のあるトレーニングなのか考える必要があると思いませんか?
ゴルフに似た動作ができるようにみえる器具を使ったトレーニングは要注意
注意が必要なのは、ゴルフに似た動作ができるようにみえる器具を使ったトレーニングです。
多くの場合、”軸”とか”回旋”などの言葉が使用されていると思います。
”軸”とか”回旋”という言葉は、ゴルフを上手くなりたいと考えている方には馴染みのある言葉ですから、魅力的に感じるかもしれません。
でも、似ているが実は1番厄介です。
見た目は同じに見えても、実際に体にかかる負荷や反力が同じになることはありません。
そのことはネガティブな方向に左右します。
同じと頭で考えながら練習すると、知らず知らずのうちに感覚を狂わすことになりかねません。
それらの器具の説明は、”似た”ではなく”再現”などといつ表現が使われているかもしれませんが、再現ならゴルフクラブを降ればよいのではという矛盾の説明を見たことがありません。
筋力トレーニングは似ているようにはみえないからこそ役に立つ
多くの方が不安を感じている様子の筋力トレーニングです。
でも実は表面的に似ているようにはみえないからこそ役に立ちます。
汎用性のある身体的な能力を、向上させることが出来る
筋力トレーニングでは、基本的な動作である押したり、引いたりという動作をおこなう時に体幹を安定させて行います。そのために、色々なスポーツや日常での動作に必要な筋力や可動域の向上をさせることができます。
ゴルフの場合、使用するクラブが違うだけでスイングする時に足の幅や上半身の角度が違うはずです。
また、実際のコースでは練習場のマットのような平な場所だけではありませんよね?
つま先上がり・さがり、左右の高低差、芝の長さの違い、そしてバンカーもあります。
同じ条件でスイング出来ることはないので、いろいろな条件に対応できる能力が必要ですよね?
回旋は「押す・引く」の組み合わせ
ゴルフの動きで関心の高い回旋する動作ですが、何か見えない力や”回る筋”というような筋肉の力で回るわけではありません。押したり引いたりする動作の組み合わせで回旋という動作が生じています。
ですから、
ゴルフクラブ以外の器具で再現する動作は、どのみちクラブを振る時と同じではないのですから、何もゴルフ以外のトレーニングで回旋する動作に拘る必要はないわけです。
筋力トレーニングには体幹トレーニングなども入っている
筋力トレーニングには、他のトレーニングのメリットと考えられる要素が入っています。
- 筋力と可動域を増やすこと
- 筋力と体の使い方を上手にする
- 筋力と傷害予防を
これらは相反するものではなく、適切なトレーニングを実施することで成果を得ることができます。
筋力トレーニングの問題点
とはいえ、筋力トレーニングと言われる運動に問題がないわけではありません。
適切に行われていないことが多い
筋力トレーニングは、誰に教わるでもなくなんとなくやったことがある人が多いはずです。
器具を使わない腕立て伏せや腹筋運動からマシンと呼ばれる器具を使ったものまで。パーソナルジムでも、スポーツなど動作のための筋力トレーニングを実施できているとは限りません。
重量を増やせば良いという方向性になってしまうのが1番良くある間違いです。
運動のフォームもより重い重量を挙げることが目的にしてしまうと、スポーツなどの動作に生きるためのフォームとは違ってしまいます。
まとめ
”ゴルフ向け”という言葉の後ろにあるトレーニングの種類について書きました。
「体幹トレーニング」「ファンクショナルトレーニング」「ゴルフの動きを模倣する器具」どれも、トレーニングを全くしたことがなく、ゴルフも時々楽しむ位という運動不足気味の方であれば、何をやっても成果を感じられる可能性が高いため成果を感じることが出来るかもしれません。
ただ、ゴルフの腕前に少し自信があるような方は、特に”ゴルフの動きに似た器具”にはネガティブな点があるということを知っていただけたらと思います。
筋力トレーニングは、適切に実施すればゴルフはもちろんゴルフ以外にも良い影響を与えることができます。
GlimSCのおすすめは、適切な筋力トレーニングを中心に実施することが基本とした上で、他の名称で呼ばれる運動に良いところがあれば取り入れてみるというバランスです。