筋力トレーニング(ウエイトトレーニング)の際の動作の速さについて考えたことはありますか?
- スポーツでは速く動く必要があるから、筋力トレーニングでも速く動かした方がいい
- 筋肥大のためのトレーニングでも速筋繊維を刺激したいから速く動かしたほうがいい
上記のような理由が、速く動いたほうが良いという考えの元になっているようです。
ゆっくり丁寧に動いてはダメなのでしょうか?
基本は適切なフォームでできる速さ
ウエイトトレーニングでは適切なフォームで行うことが最優先されます。そうすると必然的にコントロールされた速さでおこなうことになります。フォームが変わってしまうとそもそもその運動で刺激を与えたい筋肉を使うことができませんし、動作も違うので何のためにやっているのか分からなくなってしまいます。
速く動かすのは別のトレーニングと考えると分かりやすいのでは
まずは速くではなく、適切なフォームでコントロールしながら行う基本がある程度できるようになったらバリエーションを増やすという考えで、速く動くための運動を取り入れると考えた方が分かりやすいと思います。
同じ重量ではできない
速く挙げることを意識しない場合と速く挙げる場合で同じ重量でおこなうことは不可能です。
もちろん気持ちだけは”最大限努力して速く”と意識することはできるかもしれませんが、筋力トレーニングとして適切な重量でトレーニングを実施している場合、それ以上速くすることは不可能でしょう。
速さをトレーニングに取り入れたい場合は、速く動いても適切なフォームで挙げる(動ける)ことができるように重量は調整する必要があります。
速く動かした方が良いと、方法を1択にすることは間違い
「速いvs基本的」な方法として、どちらか1択という考え方をするのではなく、バーベルなど同じ器具を使用し、同じような動きをしても、体への刺激の与え方が違う別の種目と考えたほうが分かりやすいと思います。
例えば、スクワットという運動はウエイトトレーニングの代表的な種目でも、これがコントロールした速さである程度の重量でもできるようになったら、重量を適切に減らしてジャンプスクワットという運動を取り入れるというような方法です。
どちらか正解でどちらかが間違いではなく、目的、タイミング、トレーニングの経験、環境に合わせて、その時に最善な方法を選ぶ必要がありますよ。